カポラル
カポラルとは?
カポラルは以前「サヤ」とも呼ばれていた人気のあるリズムです。
サヤはボリビアの黒人系のリズムで全く別物なのですが、カポラルが黒人系音楽にインスピレーションを受けているために名前が混同されたものと思われます。
1990年代頃から、「サヤはボリビアの黒人系音楽である」という運動が広がったために「サヤとカポラルは別物である」という認識が一般にも広く浸透しました。
現在ではサヤと呼ぶ人は少なくカポラルとして認知されていますが、昔の曲では歌詞にサヤという言葉が入ったものも多く、それらを訂正するということはありません。
カポラルの音楽
前述したようにカポラルは黒人系音楽にインスピレーションを受けたものです。カポラルを作ったのは都市部の人達で、「ワイニョ+黒人風」というものがカポラルの成り立ちだそうです。
パーカッションの雰囲気が違うため、ワイニョと言われてもピンと来ませんが、ギターやチャランゴの基本ストロークの訛り方はワイニョと似ており、ギターだけで聞くとあまり違いが分かりません。
パーカッションは1・2の2が突っ込んでいったようなリズムを強調するためワイニョとは別物に聞こえます。
カポラルの踊り
数あるボリビアの踊りの中でもカッコいいと思う人が多い踊りだと思います。
女性の衣装や踊り方もきらびやかかつセクシーであり魅力的ですが、何と言っても男性のパートがダイナミックで力強く、この踊りの花形と言えると思います。女性の中にも男性パートを踊りたがる人もいます。
独特の訛りのあるリズムに合わせて「右右・左左・右右・左左」と足踏みをします。この時にブーツに付いている鈴がシャンシャン、シャンシャンと鳴り、これもカポラルらしさを倍増させます。
複雑なステップになってくると、この踏み鳴らしパターンが複雑化し、アクロバティックな要素も増えてきます。
【カポラルの弾き方解説動画】
カポラルの訛りの出し方を動画で解説しています。
【カポラル第1回 基礎編】
カポラルの基礎的なストロークの仕方です。
【カポラル第2回 応用編】
かきならしを取り入れて単調にならないようにしたカポラルの弾き方です。
桑原健一
日本で数少ないプロ・チャランゴ奏者 1983年生まれ。2018年末まで合計10年間ボリビアで音楽活動をしていた。 2017年にはアイキレ国際チャランゴコンクール国際部門金賞受賞。 現在は日本初のチャランゴ系YouTuberとしても活動中。 現・東京リャマ計画、3人アンデス。 元・ワイラ・ハポナンデス、チュパイチャキス。