カランペアードの左手
カランペアードとは
カランペアードというのはボリビアの田舎風のチャランゴの弾き方です。
北ポトシ地方に代表される地域が最も盛んですが各地に色々な種類の弾き方があります。
共通して言えるのはチャランゴでストロークでメロディーを弾くような弾き方をし、それに合わせて歌うための音楽という点です。
カランペアード用のチャランゴ
一般的にはナイロン弦のものではなく鉄弦のチャランゴが用いられ、様々なサイズの楽器があります。
これらの楽器の一番の特徴はフレットが非常に高く、基本的には指板に当たるまで弦を押し込むことを想定していない点です。(最近では普通のチャランゴ用の低いフレットを使う物も増えてきています)
また一般的には全ての弦に同じ太さの弦が使われるため弦によって張りの強さに大きな差が出ます。
緩い弦はナイロン弦のチャランゴの要領で押さえると音が上がりすぎてしまうため、これのコントロールが重要です。
今の所左手の押さえ方動画だけで
左手でメロディーをとる押さえ方が非常に特徴的ですが、右手もシンコペーションが多い独特のリズムで非常に難しいです。
ボリビアでも都会のチャランゴ奏者は基本的に「なんちゃってカランペアード」になっており一筋縄にはいかないことが分かります。
今回は左手の音の取り方と、その考え方をボリビアに30年以上在住されている日本人音楽家で田舎の音楽の専門家である杉山貴志さんにご協力いただき、押さえ方を動画にしました。
かなり貴重な情報が多いと思いますので参考にしてみてください。
また弾き方は奏者、地域によっても異なりますので、この弾き方が絶対ではない点はご理解ください。
桑原健一
日本で数少ないプロ・チャランゴ奏者 1983年生まれ。2018年末まで合計10年間ボリビアで音楽活動をしていた。 2017年にはアイキレ国際チャランゴコンクール国際部門金賞受賞。 現在は日本初のチャランゴ系YouTuberとしても活動中。 現・東京リャマ計画、3人アンデス。 元・ワイラ・ハポナンデス、チュパイチャキス。