チャランゴとは
チャランゴとは?
チャランゴは南米アンデス地方の小型弦楽器です。
複弦と呼ばれる2本1セットにして弦を張り、全部で5コース、合計10本の弦を張り、主にフォルクローレと呼ばれる民俗音楽で使われます。
またアルマジロの甲羅を使ったボディでも有名ですが、現在はボディからネックまでが木製の一刀彫のものが一般的です。
一般的なチャランゴの調弦
ノーマル・チャランゴと呼ばれるものは調弦は「ソ・ド・ミ・ラ・ミ」です。
これはウクレレの調弦に1本足しただけなので、ウクレレ経験者の方はすぐに演奏できます。
サイズも小柄で、弦の張りもあまり強くないので、老若男女問わず弾きやすい楽器です。
ギターのようにコードを弾いての伴奏から、ソロ演奏までいろいろな弾き方があります。中でも特徴的なのは全部の弦を高速でかき鳴らす奏法です。
チャランゴの種類
ノーマル・チャランゴと言われる一般的なチャランゴはサイズ的にはテナー・チャランゴと言うこともあります。
このサイズ以外にも「ワライチョ」と呼ばれるソプラノ・チャランゴ(調弦はレ・ソ・シ・ミ・シが多い)や、「バリトン・チャランゴ」や「チャランゴン」と呼ばれるもの(調弦はワライチョのオクターブ下が多い)がよく使われます。
亜種としてロス・カルカスが考案したロンロコという低音チャランゴ(調弦はソ・ド・ミ・ラ・ミで多くの弦をノーマル・チャランゴのオクターブ下に、一部を同じ音に合わせる)もよく知られています。
田舎でよく演奏される「カランペアード」という奏法に使われる鉄弦のチャランゴは多くの種類があり、各村の名前で呼ばれることが多いです。これらの調弦は「ソ・ド・ミ・ラ・ミ」またはそれに準ずる物が多いですが、2コースを一番高い音に調弦するディアブロ調弦がよく使われます。
中には全く違った調弦をするものもあり、田舎のチャランゴは奥が深いです。
桑原健一
日本で数少ないプロ・チャランゴ奏者 1983年生まれ。2018年末まで合計10年間ボリビアで音楽活動をしていた。 2017年にはアイキレ国際チャランゴコンクール国際部門金賞受賞。 現在は日本初のチャランゴ系YouTuberとしても活動中。 現・東京リャマ計画、3人アンデス。 元・ワイラ・ハポナンデス、チュパイチャキス。