サヤ・アフロボリビアーナ
サヤ・アフロボリビアーナとは?
「サヤ」と言うと現在では「カポラル」と呼ばれている音楽を想像する方もいいかと思います。
このサヤ・アフロボリビアーナは「黒人系ボリビア人のサヤ」という意味で、カポラルとの区別をする意味でこう呼ばれることが多いですが、現在「サヤ」と呼んだ場合はこのサヤ・アフロボリビアーナを指すことが一般的です。
サヤとカポラル
ラパス県といえば県都のラパス市が標高3650mの高地にあることでも有名ですが、実は県は結構広く、北の方には熱帯の地方も広がっています。
ラパスの町から車で約2時間で到着できるユンガス地方のコロイコは標高1500mとラパスの町とはかなり標高差のある場所に位置しています。
このコロイコから少し行った場所に黒人の村トカーニャがあります。
ここで演奏されるボリビアには珍しい黒人系の音楽がサヤ・アフロボリビアーナです。
一方カポラルというリズムは、こういった黒人系音楽に影響を受けた都会の演奏家が「ワイニョ+黒人風」で作った音楽なのですが、「サヤ」という名前をそのまま使っていました。
そこで1990年代頃から「サヤは黒人音楽でカポラルとは別物である」という運動が広がり、近年では一般にも広く認知されるようになりました。
そのため現在ではカポラルのことをサヤという人は少数ですが、昔の曲にはサヤという言葉がタイトルや歌詞に入っているものも多く、これらの歌詞まで変更しようということはありません。
サヤのリズム
元々は複数の太鼓、パーカッションと歌のみで構成されていて弦楽器は一切入りません。
太鼓を複数台使い、各太鼓が違うリズムを演奏する複雑なスタイルです。
一方都会でポップス化したサヤ・アフロボリビアーナにはギター、チャランゴ、笛なども入る一般的なフォルクローレバンドのスタイルで演奏されます。
その際にもボンボのリズムの要点のみをかいつまんだようなストロークをします。
サヤの弾き方動画
桑原健一
日本で数少ないプロ・チャランゴ奏者 1983年生まれ。2018年末まで合計10年間ボリビアで音楽活動をしていた。 2017年にはアイキレ国際チャランゴコンクール国際部門金賞受賞。 現在は日本初のチャランゴ系YouTuberとしても活動中。 現・東京リャマ計画、3人アンデス。 元・ワイラ・ハポナンデス、チュパイチャキス。